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佐伯宗匠のとても楽しく勉強になるお話

 

佐伯江南斎宗匠のお話(第一話)

昨今の建物には、一般的には機能第一主義で冷たく無機質な建物が多い。
この方が、万事能率主義の現代には合うのに違いない。


この傾向は住居でもひとしい。我々の住まいもずいぶん様変りしたと思う。
人間生活の入れ物だから、生活様式によって変わるのは当然だろう。
しかしこの生活様式は問題がある。


改めて考えてみると、昨今の住まいから追い出されたものの第一は、床の間である。実用性から言うとなくてもよい。どうせ飾りだと思われるからであろう。

床の間があっても掛け軸がない、花を生けるのも面倒だ。
そもそもトコという日本語は、(頑丈でビクともしない絶対に変わらないもののこと)家には当然ユカ板を張る、その上に畳を敷いたり、そのまま化粧板を張ったりする。
しかし、ユカはいつ抜けたって責任を問われない。


ところが絶対に安全で抜けたりはしない一隅が「トコ間」なのである。
そこは建物の晴れの場所として必要だった。だから昔は、よくそこに座った。


天子や将軍になるとさらに床の間は一段高く豪華に作られた。
それほどに床の間は特別に迎えた客人、一家の主が座るき場所

として聖空間であった。今は、それが形式化して狭なり、偉い人が座る場所が
飾り物をおく所に変わってきた。


しかしいかに変貌しても、トコの間だから別扱いで、ト柱には銘木を使うとかトコ板、トコ天井には特別な材料をうではないか。


実用性を失っても、なおこんな扱いを受けるのは、全体ユカの一部にトコを置くことで、象徴的に建物全体を統率する秩序を与えるからである。


昨今の床の間は、もしあったとしても一畳ほどの空間で、いかに偉い人でもそこに座ることはあり得ないが、つねに空であっても家の主座を聖空間として意識し、そこを一家の神の拠り所として日々の生活が行われることが、とても大切だった。
だから床に生ける花は中心の人間の代わりであった。床間に掛ける花も書も同じ働きをする。
床の間の花や書画が語りかけてくる良質の言葉は、一家中心人物が語りかけ、一家を統率していく者の発する言葉等しいものであった。


その発言者はトコ(不変)なる者の言葉だった。日本語はトコと言う言葉が悪い物に使われた例がない。


「とことは」常とは(平安時代迄はトコトバ)永久にかわらぬこと。


とこしえ。何時も、いつも賛美されるものに用いられた。床の間も同じである。
「寝床」(抜け落ちない保証があるから安心して寝らた)
「床屋」(髪を切るなど、昔は命を絶つのと同じだった。その場所は神聖でなければならない)


佐伯宗匠のとても楽しく勉強になるお話を随時更新して皆様にお届けいたします。
佐伯江南斎宗匠のお話(第二話)

我々は家を「一軒」「二軒」と数えるが、昔は「ひとへ」「ふたへ」と数えた。

この「へ」とは、かまどのことだ。「へっつい」という言葉をいう言葉をご存知であろう。

その「へ」である。要するに釜をおいて下から火を燃やす、あの場所のことだ。昔は必ず一家にかまどは一つだった。


竪穴式‥昔は、家の中心に火を焚く場所を置いて、一つの建物が造られたからだ。


それがやがていろりに変化する。晴れがましい床の間がある一方、日常生活の団らんは、囲炉裏を囲んで行われた。

囲炉裏のまわりに主人の座る場所、妻が座る場所がきちんと決められている。農家の囲炉裏はずいぶん長く続いたが、商家などになると囲炉裏がなくなる。一家の主は必ず長火鉢の後ろに座っているではないか。

つまり生活の中心は長く、長くどんなところでも火であった。
「伝統の火を消さない」などという言葉も生まれた。
火は神聖なものだ!住まいに心のより所はいらないだろうか?


住まいとは、精神性の高いものだということをもう一度思い起こして欲しい。


ご挨拶

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 創業1860年お茶・茶道具 辻利園 茶房つじりにご来店頂きまして誠に有難う御座います。 岡山市にある本店ではご自宅用から贈り物に至るお茶、お稽古道具から高級品の茶道具の販売はもとより各流派のお茶のお稽古、また、茶花教室を、毎回賑やかに催しております。 お茶の間でご家族で、ほっこりしたお茶の時間を、過ごして頂くために、伝統の味と季節の香りを大切にした日本茶葉を厳選し皆様にお届けさせて頂きます。 また、天満屋地下タウン店では、店頭でお抹茶、お茶、茶道具を販売し、その奥の “茶房 つじり” は落ち着いた和みの空間の中で新鮮な抹茶を使った季節の甘味を各種ご用意して皆様のお越しをお待ちしております。

 

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TEL:086-232-4141 担当(辻)